IN と OUT の兆し
「令三社」という社名は、明治6年に設立された「明六社」を勝手に継承している(私淑、という言葉があると後から知った)。
当時は海外から学ぶことに貪欲だった。そこから150年。一方通行だったその学びのベクトルを、今度は双方向に「学び合う」ことを実現したい。私が引き受けたこのイニシアチブの根底の価値観は、この社名に強く表れていると思っている。
これを [IN] と [OUT] という2つの循環として表現した。始めた当初は、何がどうやって実現するのかは全く分かっていなかった。創業から2年近くが経ち、おぼろげながら、その輪郭が見えてきた。
「ソース原理」を書籍で日本に紹介(『すべては1人から始まる』)
ソース原理の提唱者Peterを始めとした海外の探求者と、日本の探求者を「面と面」でつなぐ
今年〜来年にかけて、海外探求者が来日してのワークショップが企画されている
世界中の進化型組織を訪問するCorporate Rebelsとのコラボ
Corporate Rebelsへの英語記事の寄稿を通じて、海外に日本の事例を紹介(先週はスペインのIT企業のCEOが来日、数社への訪問をアレンジ)
さらに書籍・コンテンツ・スタディツアーなど、INもOUTも大小いろいろな企画案が進行している。引き受けたときには見えなかったものが、徐々に立ち表れていく。この過程そのものが「ソースらしい」振る舞いのようだ、と我ながら思う。そしてやはり「ソースらしく」、未来の姿は朧げにしか見えていない。
令三社/山田裕嗣
Case Series - 日本・世界における組織運営の実践事例
伊那食品工業:「道」としての年輪経営
「年輪経営」で有名な伊那食品工業。漠然と「長く持続する経営」を最優先に目指しているんだろうな、と思っていましたが、それはあくまで手段。経営の最上位の目的は「社員の幸せ」であり、それを実現するために「会社が永続する」という方法を選択しています。この前提から考えたときに、組織づくりに関する考え方は極めてシンプルで一貫しています。
HENNGE:経営危機の中で育まれた「変化」志向の組織文化
「変化し続ける」ことを最優先に志向するHENNGE。わかりやすくその原体験として語られるのは2度の経営危機でした。もちろんこれもその通りですが、さらにその背景に「伽藍とバザール」のようなオープンソースの文化や思想が根付いていることが印象的でした。
35社からの学び
「組織タイプ」と「組織づくりパターン」
半年間で35社を訪問した中で得られた学びをスライド形式で整理しました。大きくは以下の2つにまとめています
①組織には「3つの熱量の源」があるという仮説のもと、組織を6タイプに整理
②組織を作る人の共通項を「12のパターン」に整理
6つの「組織のタイプ」
上記の①の「組織タイプ」について文章で説明しました。根底にある仮説は、組織のタイプは「体現」という切り口を加えて捉えることができるのでは?という仮説です。
【ハイブリッド開催】「いい組織」探求者の会 Vol.2 〜 理想と現実のジレンマをいかに乗り越えるかーー大企業経営の視点から考える
「ケーススタディから浮かび上がりつつある実践知」と「組織に関するさまざまな理論・フレームワークの専門知」を掛け合わせることで、あらたな智慧が生まれるのでは?
この仮説に基づいた英治出版さん主催のイベント、第2回は加藤雅則さんをゲストにお迎えします。「両利きの経営」に関する造詣が深く、AGCをフォーカスした書籍『両利きの経営をつくる』をオライリー先生と共同執筆されています。
令三社においてインタビューしてきた企業は300名以内が8割を占めます。そこで見える「新しい組織」の姿と、加藤さんが見ている大企業の組織変革の姿。その対比に関して深く議論を重ねることになるはずです。
進化型組織の最前線 欧州の進化型企業を訪ねて 〜欧州7社の実践知から組織の未来を探求〜
2023年7月に進化型組織を実践する欧州の7社へ直接訪問したRELATIONSのメンバーが視察の結果を共有します。また、日本の新しい組織の形を牽引してきた吉原史郎さんと嘉村賢州さんもクロストークセッションに参加します。
訪問企業:Corporate Rebels、ビュートゾルフ、Viisi、Xpreneurs、NERグループ、Lancor、P4Q