世界との繋がり
ポーランドで500人くらいのIT企業であるUnivioのCEOであるGregの来日に合わせ、Rebel Cellのメンバーとディスカッションの機会を持った。
“team of teams”という組織モデルを取り、マネジメントは「リーダー」「ラインマネージャー」「ヘッド」の3つに分散。特に「ヘッド」が組織全体をつなぐ役割を果たしているのが興味深かった(500人の社員に大して15人くらい)採用ではカルチャーフィットを非常に重視しており、採用・オンボーディングにもかなりの時間と労力をかけている。その背景には、ポーランドという文化的にヒエラルキー志向の強い国だということもある。
「今のUnivioで行っている(先進的な)組織運営にしか未来はない」
最後に彼が確信を持って言い切ったセリフだ。
Univioは10年ほどをかけて今のようなユニークな組織へと転換してきた。Corporate Rebelsのグローバルのコミュニティに深く関わるほど、世界中で似たような意志(like minded)を人たちと出会い続ける。
しかも、それぞれが互いに「初めて会った」ばかりだという。日本だけが「切り離されている」のではなかったらしい。こうした繋がりが相互に重なることで、さらに世界の組織は進化を続ける。
令三社/山田裕嗣
記事・イベント
【5/20】「いい組織」を増やすために、あえて企業買収をする挑戦〜Our Messy Joruney
「企業買収を通じた組織変革」
そんなラディカルなアイディアに実際に取り組んでいるKrisos、その立ち上げメンバーであるDunia。
決して机上の空論として買収を語るのではなく、2022年に1号案件としてIndaero(航空部品メーカー)を買収、2年掛けて実際に変容に取り組み、業績・給与・従業員満足など、実際に成果を上げている。
Krisosは、本質的には「再現可能な組織変革のモデルの実現」を目的としている。そして、2021年に立ち上げ、2022年に第1号案件となるスペインのIndaeroを買収。その後の2年間で、着実に企業価値を高めています。Duniaは、その組織変革の現場にも深く入り込んだ当事者です。「変革のモデル」としての可能性と次の挑戦、「実際に取り組んだリアリティ」の両面を語ってくれるでしょう。
【イベントレポート】Our Messy Journey 〜 僕たちの「でこぼこ」ジャーニー Vol.1
英治出版オンラインにて、Our Messy Journeyの第1回のイベントレポートが公開。給与の仕組みから「ゴールデンルール」と呼ばれる根底の価値観の共有まで、ライブ感たっぷりのレポート記事に仕上げて頂いています。
コンテンツ
中村一浩さん(前編)自分と相手の境界線を溶かす、森の対話 | 『まず、ちゃんと聴く。』ラジオ
エール櫻井さんとのPodcast、ゲストは対話の専門家である中村カズさん。「対話とはどこから始まるのか」「場や組織という『系の一部』としての人」「相互のインタラクションとしての対話」など、多面的な捉え方で人・組織を語り続けるユニークな回になりました。
Work to the Future by Nu Source #2
ヌーラボの新規事業創出プログラム「NuSource」のPodcastシリーズ、第2回のゲストして呼んで頂きました。令三社に至る経緯について、ソース原理について、組織について。多様な観点から「未来の働き方」の周辺を話させてもらいました。
書籍
『直観の経営』(野中郁次郎・山口一郎)
知識創造理論(SECIモデルなど)で著名な野中先生と、現象学者である山口一郎先生の共著。両先生に師事した露木先生からの御縁で、改めて読み直す。現象学はこれまでに何度も挫折したし、今でも「何が分からないか」が分からない。それでも、今回この本を読み返しながら、ほんの少しだけ見通せた気がした。
本質直観、現象学的還元、能動的・受動的志向性、過去把持・未来予持。これらの概念的な補助線を、野中先生が「場」による知識創造を説明するためになぜ必要としたのか。私なりの現時点の理解では、「主観・客観」「暗黙知・形式知」という概念的な区分に捕われることなく、それらを並置して語る説明原理を必要としたのではないか。ここでの論旨は、野中先生の最後の著作となった『二項動態経営』にも引き継がれている。